セルシア姫、ひとりH
<シチュエーション>
深夜、ダーデン(=『オレ』)が宮殿の廊下を歩いていると、セルシアの部屋から不審な物音が聞こえてきた。
何事かと思って、彼女の部屋をこっそりのぞき見すると………
………
セルシアの部屋の前まで来た時だった。
ふと立ち止まった。耳をすませる。空耳かと思ったが、そうではないらしい。ドアの向こう側から、ごくわずかだが、物音が聞こえた。
ドアに耳を近づける。
すると、ドア越しに、あえぎ声がよりはっきり聞き取れた。
ドアノブに、ソッと手を伸ばす。鍵はかかっていない。
悪いと思いつつ、ドアノブをまわす。
音もなく開いたドアのわずかなすき間から、室内をのぞきこんだ。
すると………
セルシアは無我夢中で、両手で、秘処を弄っていた。
| 【セルシア】 |
「イイッ………気持ちいいのっ。ア、アアッ、アアアッ………もっと、もっとぉ!」 |
秘処からとめどなく愛液があふれ、手にまみれている。細く長い指が、ピンク色の蜜壷に突き入れられるたび、グチョグチョと水っぽい音が、離れてのぞき見しているオレの鼓膜にまで響いた。
| 【セルシア】 |
「ダ、ダメッ………止まらないよぅ! ハァッ、ハァッ、ハァッ………は、はげしすぎるぅぅっ。つ、突いて、もっと、もっと突いてよぅ。こ、壊れちゃうぅっっ! ウアッ、アッ、アッ、アンッ。と、届いてるようぅ!」 |
セルシアは完全に、妄想の世界に没入しているようだ。
蜜壷をかき回す指の動きがはやくなった。
| 【セルシア】 |
「ううううっ………イ、イクッ! い、いきそうなのぉ!!」 |
セルシアがグイと背をのけぞらせた。
一瞬、のぞき見しているのがバレたのかと思って、ギクリとした。
| 【セルシア】 |
「ダーデンっ。も、もっと突いてよぅ。あっ、熱いよぅ。とっ、とろけちゃうぅぅぅっっっ!! ………イッ、イクーーーーッ!!!」 |
セルシアはそう絶叫した後、全身を小刻みに痙攣させた。
それから、崩れ落ちるように、ベッドに横たわった。
オレは凍りついたようにその場から動けなかった。
| 【セルシア】 |
「フゥッ………ハァッ、ハァッ、ハァー………」 |
荒い呼気がじょじょにおさまっていく。
しばらくして、セルシアは小声でボソッとつぶやいた。
| 【セルシア】 |
「あたし………変よ。あんな………あんなヤツ、好きじゃないのに。それなのに………」 |
セルシアはグイグイと、枕に顔を押しつけた。
おかげで、次のセリフは、オレにはくぐもって聞こえた。
| 【セルシア】 |
「ゼッタイ、好きじゃないんだから………」 |
………