CG紹介:ホーリー・キャット、見参!
<シチュエーション>
夜半、買い物帰りに街路を歩いている途中、ミカエルがふと上を見ると、教会の尖塔の天辺に人影が……
目を凝らしてみると、人影の正体は美しい女の人で……
………
やれやれ、遅くなっちゃったな。
店のことで手一杯なもんだから、こんな時間でないとなかなか日用品の買い物さえできやしない。
おかげでまとめ買いするハメになるから、重いったらないや。
喫茶店の店主って、『ティーポットより重いものは持たない』みたいな印象だったんだけど……。
一人暮らしって、始めてみると色々面倒も多いもんだなあ。
| 【ミカエル】 |
「まあでも、買い物をする場所に困らないってのは、都会のいいところだよな」 |
始めは正直、人と建物の多さに辟易したもんだけど、住めば都だ。
それに、この夜の町並みってやつはなんだか幻想的で、ちょっと独特のいいムードがある。
| 【ミカエル】 |
「特に、そこの教会の高い塔とか、いいよな……って、あれ?」 |
……なんだろう? 塔の天辺に何か……いや、誰か、立ってる!? なんだって、あんなところに人が……

………………っ!
うわあ……
なんて綺麗な女の……人? なんだろう……。
いや、美人ってのもそうだけど、なんて言うか神秘的で……。
それに、なんだか急に……
いつのまにか、雲間から月が見えてる。
月明かりが差したせいで、突然輝き出したように見えたのか。
にしても、ほんとに綺麗だ。
不思議な光景なのに、夜の気配にすごく似合ってて、少しも違和感がない。精緻な絵画か何かのような……
思わずぽつりと呟く。と、塔の上の彼女が、不意にこちらに視線を寄越した。
この距離じゃ、聞こえたはずもないと思うけど。
どきん……笑った?
いや待て僕。声なんかかけてどうするんだ。いやでも、なんだか無視して立ち去るってのも、し辛い雰囲気なんだけど……あ……
あれれ、なんだ、行っちゃった……。
結局なんだったんだろう? 幻……なわけ、ないよな。
と、その時、遠くの方からどやどやと数人の足音が近づいてきた。
あれは……警備隊の制服だな。何か事件でもあったのかな?
| 【警備兵い】 |
「くそ、見失ったか!?」 |
| 【警備兵ろ】 |
「あっちだ、確かあっちの方へ逃げたぞ!」 |
……………………?
| 【警備兵は】 |
「あ、君!」 |
| 【ミカエル】 |
「わ、はい、僕ですか?」 |
| 【警備兵は】 |
「この辺で、怪盗ホーリーキャットを見なかったか?」 |
| 【ミカエル】 |
「かいとう……」 |
ああ、新聞で読んだ、あの怪盗かあ。へえ、また出たんだ……。
| 【ミカエル】 |
「いえ、すみません、僕は‥‥‥」 |
| 【警備兵は】 |
「そうか、すまない」 |
| 【警備兵に】 |
「行くぞ、あっちだ!」 |
……慌しいなあ。まあ、ゆっくり落ち着いた捕り物なんて変だけどさ。
ま、なんだか物騒だし、早く帰ろう。
…………ん?……あ、あれ?
さっきの、塔の上の女の人が、ホーリーキャット、だったんじゃないのか?
……うわあ、すごいもの見ちゃったな。
怪盗なんて言うから、もっとこう、妖艶な感じを想像してたけど、どっちかって言うと神聖な雰囲気だった気がする……。
…………………………………。
………